会うたびに「結婚しよう」と言うひとがいます。
べつにお付き合いしてるわけでもなんでもないただの知人(・・・以下?)なかたなのでもちろん本気ではないのでしょうが。
まあ適当に躱しているので害もないし、と思っていたら、なんか急に真面目に語られて面食らいました。

なんか、とにかく自分の子供がほしいんだってさ。
子供をつくるんじゃなきゃ、結婚なんてなんの意味もないんだってさ。

まだ38なのに、ずいぶんと偏って固い頭をしてるなあと思いました。
っていうか、そんなの私に関係ないし。

私個人的にこの手の主張が一番きらいです。
女は子供を産まなきゃいけないとか、子供を育てたことのない人間は一人前じゃないとか、子供いらないなんて言うなら結婚するなとか。
そういうことを偉そうに言うのは、大抵ジジイなんですよ。
あーやだやだ。

むかむかしつつ、ほかの既婚男性に「なんで結婚したんですか?」と絡んでみた。
そしたら、
「ごはんを一緒に食べてて、美味しいなあと思ったから」
との答えが。
「おれ食い意地張ってるからね」と笑いながらおっしゃってたけど、なんかいいなーと思いました。

男の人もいろいろ。

で、ふっと思い出したのは篠原寛司(恩田陸『ネバーランド』)でした。

「だってさ、みんな過大な幻想抱いてるけど、あれってビジネスのひとつだろ? 二人でするビジネス。生産性を上げて、利益を出さなきゃならない。互いの相性がよくて、能力をうまく補完しあれば、愛情とか快楽とか、たくさんの副産物も受け取れる。子供だって生産物の一つ。保険にもなる。子供に設備投資して、将来、より多い利益を出させる」

という彼の言い分は、わかりやすくて思わず納得しちゃったんだった。うまいこと言うなーと。
いやまあ、恩田先生なのだけどね。

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